ピーチ・アビエーション搭乗記｜セール航空券でフライト｜旅ブログ

21時40分、大阪府大阪市「天王寺駅」。
本日搭乗するのは格安航空会社(LCC)の「Peach Aviation（ピーチ・アビエーション）」。
今回の旅は大阪から福岡まで1時間05分のフライト。
セールで購入した片道2,999円の搭乗券で搭乗します。

まずは、天王寺駅から関西空港までの列車旅。
券売機で関西空港までの乗車券（1,060円）を購入。
時刻表を確認し、15・16番線のホームへ向かいました。

空港まで向かうのは「関空快速」という電車。
電車は途中の日根野駅で列車が切り離されます。
前4両（1号車〜4号車）が関西空港行き、後ろの車両は紀州路快速として和歌山方面へ向かいます。

間違いを避けるため、迷わず先頭の1号車に乗車しました。
天王寺から関西空港まではおよそ50分。
乗車したときは通勤帰りの人たちで車内は混雑していたので40分間立ちっぱなし。

日根野駅に到着すると、9割ほどの乗客が下車。
日根野駅から関西空港までの10分間だけ席に座って過ごしました。

22時52分、関西空港に到着。
ホームはとても広く、開放感がありました。
改札口は2階。
近くにあったエスカレーターを利用しました。

関西空港では、ANAやJALなどが発着する第1ターミナルと、LCC専用の第2ターミナルに分かれています。
今回利用する「Peach」はLCCなので、第2ターミナル。
第2ターミナルは少し離れた場所にあるため、専用の無料連絡バスを利用する必要があります。

改札を出てすぐ、案内板が目に入りました。
「左T1・右T2」という表示。
T2の方向に歩くと、大きな建物「エアロプラザ」が見えてきます。
ホテルやレストランが入った複合施設。

第2ターミナル行きのバス停は、そのエアロプラザの1階、建物の正面あたりにあります。
改札口から徒歩1分くらいでした。

第二ターミナル行きのバス停に到着。

バスの時刻表を見ると、5分間隔で運行されているようでした。
待ち時間はほとんどなく、数分後にバスがやってきました。

やってきたのは、メルセデス・ベンツ製の連結バス「シターロG」。
車内にはカラフルなシートが並び、広々とした空間が広がっていました。
中央の連結部分には、「危険ですので立ち止まらないでください」という注意書きがありました。

この時間帯の利用者は少なく、乗客は私ひとり。
静かな車内でゆったりと揺られること7分、第二ターミナルに到着しました。

今回はホテルを予約せず、第二ターミナル内のベンチで一晩を過ごすことにしました。
せっかく安く航空券を手に入れたので、この機会にできるだけ節約してみようというわけです。

チェックイン開始は朝の5時30分。
空港内は空調が効いていて、夜でも思った以上に快適。
人も少ないので静かです。

視覚障害者誘導用のチャイムの音が定期的に流れていますが、爆音ってわけではないので問題ありません。
運よく空いていたベンチを見つけ、そこに体を横たえて、しばしの仮眠を取りました。

05時37分、起床。
体は少し痛むものの、思ったより眠れました。
トイレで歯を磨き、簡単に身支度を整えました。

早朝の空港はまだ静かで、人影もまばらです。

自動チェックイン機で搭乗券を発券し、手続きカウンターで荷物を預けました。
その後、保安検査を受けて、搭乗口へ向かいました。

保安検査を終えると、待合所に出ました。
搭乗券に記載された番号と照らし合わせ、自分の搭乗口を探します。
各通路の上には大きく番号が掲げられていて、見やすくなっていました。

今回は「96番」。
表示に従ってその方向へ進み、ゲート前のベンチに腰を下ろしました。
ここで、搭乗の案内が始まるのを待ちました。

07時06分、搭乗案内のアナウンスが流れました。
「まず初めに、後方の窓側座席AおよびFのお客様と、そのお連れ様の搭乗を始めます。搭乗口へお進みください」

今回私は後方の窓側の座席。
案内に従い、ゆっくりと通路を進みました。
後方の乗客から順に乗り込み、その後に前方座席の案内が始まる流れのようです。

それにしても、気づけば通路には長蛇の列。
さっきまで静かだった空間が、一気に人で埋まりました。

今日はどうやら遅れが出ているようで、列はなかなか進まず、ゲート内の通路で5分ほど足止め。
やがて列が動き出し、搭乗券を専用の機械にかざして読み取ってもらい、飛行場の外へ。
いよいよ飛行機へと向かいます。

Peachの機体は、ひと目でそれとわかるフーシア色。
ピンクと紫の中間のような独特の色味で、他の航空会社にはない可愛らしさがあります。
遠くに並ぶ白い機体の中でも、ひときわ目を引く存在です。

搭乗口を抜けると、飛行機までは徒歩での移動。
途中には横断歩道があり、空港スタッフが立って誘導していました。

今回は機材トラブルにより、当初の予定より10分ほど遅れての出発となりました。
一見小さな遅延でも、飛行機ではその後に必要な書類作業や安全確認などの工程が増えるため、結果として40分以上の大幅な遅れになってしまいました。

しばらくすると、客室乗務員の方が通路に立ち、酸素マスクや救命胴衣の使い方を丁寧に説明してくれました。
説明と機内アナウンスが終わると、キャビンアテンダントが一人ずつ座席を回り、シートベルトの着用を確認していきました。

一通り作業が終わり、ようやく飛行機はゆっくりと滑走路へ向かって動き出しました。

07時48分、関西空港を離陸。
本来のフライトは7時予定だったので、出発は48分遅れとなりました。
これまでにPeachには何度か搭乗したことがありましたが、ここまでの遅延は今回が初めて。
搭乗までの流れや機材トラブルの様子から、「もしかしてこのまま飛ばないかも…」と一瞬覚悟もしましたが、無事に空を舞い上がってくれてひと安心です。

飛行機はすぐに安定高度に到達し、座席前のテーブルや機内サービスの利用が可能に。
数分後、機体は厚い雲を突き抜け、視界が一変。
窓の外には澄んだ青空、成層圏の景色が広がっていました。
まるで別世界。
下には白く光る雲の絨毯が広がり、しばらくその美しい風景を楽しみました。

アナウンスが流れると、機内は一気に着陸モードに。
乗客たちはテーブルを畳み、背もたれを元に戻しました。
窓の外には、徐々に街並みや道路が見え始め、
飛行機は滑るように降下を続けました。

08時47分、予定より約42分遅れて福岡空港に着陸。
飛行機が滑走路に触れた瞬間、飛行速度を抑える為、翼のスラットやフラップが動きはじめました。

その後、機内にアナウンスが流れました。
「福岡空港に着陸しました。シートベルト着用サインが消えるまで、そのままお座席でお待ちください。」
「整備作業および書類の手続きにより、出発が35分遅れました。乗務員一同、心よりお詫び申し上げます。」

35分遅れとの案内でしたが、実際の到着は42分遅れ。
少しだけ不思議に感じたものの、無事に到着できたことが何よりでした。

やがてシートベルト着用サインが消えると、乗客たちは一斉に通路へと立ち上がりました。

早く降りたい気持ちは、みんな同じ。
通路にはあっという間に列ができ、隙間もないほど。

飛行機のドアが開き、列がゆっくりと進み始めました。
ですが、進み始めた列の流れに入ることができず、少し苦戦。

タイミングよく間に入りたいのに、思うように隙間ができません。
「みんなトイレでも我慢していたのか？」と思いながら立ち尽くすのみ。

後方の座席から次々と降りてくる人たちを見送りながら、ようやく通路の流れがまばらになった頃、
列に入り、無事に機内を出ることができました。

飛行機を降りたあと、
手荷物受取所へ向かいました。
レーンには次々とスーツケースが流れてきます。

自分の荷物を見つけ、手に取って空港の外へ。

今回はPeachのフライトで、1時間の空の旅。
しかし、機材トラブルの影響で約40分の大幅な遅れが発生。
LCCでは遅延が起こることも珍しくないと聞いていましたが、実際に当たってみるとやはり大変。
もし予定を詰めていたら、大きな影響が出ていたと思います。

この体験から得た教訓は、
「旅には余裕を持ったスケジュールを組むこと」。

ある意味で、いい学びになりました。

それでもPeachは、お財布にやさしい強い味方。
これからも利用する機会は多いと思います。

今回の大遅延は珍しいケースで、
普段は10分前後の遅れが多い印象です。

座席の狭さも、思ったほど気にならず。
4列シートのバスと変わらない程度。

手軽にフライトが体験できる、Peachはそんな旅のパートナーでした。